【現在の100万円は10年後に82万円?】今さら聞けないインフレの基礎知識と対策

資産形成小話

買い物でこんなに高かった?と思ったことはありませんか?最近は、スナック菓子からマイホームまであらゆるものの価格が高騰しています。この記事では、今さら聞けないインフレについての基礎知識や対策をわかりやすく解説します。

◆目次
1.インフレとは何か
2.日本のインフレ率推移
3.マクドナルドでみる日本のインフレ
4.インフレにどう対応するか
 ①現金だけでなく資産を分散する
 ②固定費を見直して生活防衛
 ③副業やスキルアップで収入源を増やす
 ④長期的な資産形成を意識する
 ⑤インフレに強い投資信託や外貨資産を検討
5.まとめ

1.インフレとは何か

インフレ(インフレーション)とは、物やサービスの価格が継続的に上昇し、結果としてお金の価値が下がる経済現象です。

例えば、今まで100円で買えていたパンが、数年後には120円になっているような状態です。これは、同じ金額で買える量が減ることを意味し、実質的に「お金の力」が弱まっていると言えます。

適度なインフレは経済成長を促し、企業の利益や賃金の上昇につながるメリットがありますが、急激なインフレは生活費の増加や貯金の価値の目減りなど、家計に大きな負担をもたらします。

そのため、各国の中央銀行は金融政策を通じて物価の安定を図り、インフレ率をコントロールしており、日本では、安定的な経済成長を目指して「年2%程度のインフレ率」が目標とされています。

この2%のインフレが継続した場合、現在の100万円は10年後に価値がなんと81.7万円に減ってしまいます。

2.日本のインフレ率推移

日本のインフレ率の推移を50年分並べて見てみると、40年以上前は現在と比べ物にならないくらいインフレ率が高かったとわかります。

ただ、バブル崩壊後は、長期のデフレ期間となっているため、今現在の日本人の多くはインフレを経験していない世代が多いです。

1970年代〜1980年代前半 オイルショックによる高インフレ期
1990年代〜2010年代前半 バブル崩壊後の長期デフレ
2013年以降 アベノミクスによるインフレ誘導政策
2022年以降 世界的な供給制約と円安による急激な物価上昇

また、世界に目を向けると、欧米各国は日本のような長期のデフレ期間は無く、2000~2025年の平均インフレ率は、2%前後となっています。

国名2000~2025年平均インフレ率
アメリカ約2.5%
ドイツ約1.9%
イギリス約2.3%
日本約0.5%

こう見るとかなり日本の長期デフレは異常ですね。

3.マクドナルドでみる日本のインフレ

インフレは物価に直結します。わかりやすく身近なものでマクドナルドのハンバーガーの価格をインフレ率グラフに重ねてみます。

単純にインフレ率で価格が変わるわけではないですが、インフレが続くとハンバーガーの価格が上がり、デフレが続くとハンバーガーの価格が下がる事がよくわかります。

一番安かった時はなんと59円ですが、2025年3月には190円まで価格が上がって、これまでで一番高い210円に近付きつつあります。

安定した経済成長のために2%のインフレを維持するのが日本の目標になっていますので、私たちはこれからインフレが継続する社会の中で、どう立ち回るかを考えていかないとなりません。

4.インフレにどう対応するか

次にインフレに対して私たちがどんなことができるか、ポイントを整理します。

①現金だけでなく資産を分散する

インフレが進むと、現金や預金の価値は目減りします。そのため、資産を株式・不動産・金などに分散することが重要です。

これらはインフレに強く、物価上昇に伴って価値が上がる傾向があります。

特に長期的な視点で資産形成を考えるなら、現金だけに頼らず、リスクを分散した運用が有効です。

②固定費を見直して生活防衛

インフレによって生活費が上がる中、まずは毎月の固定費を見直すことが効果的です。

スマホのプラン変更、サブスクの整理、保険の見直しなど、小さな節約が積み重なれば大きな防衛になります。

物価上昇に対抗するには、支出をコントロールする力が不可欠です。

③副業やスキルアップで収入源を増やす

インフレで物価が上がるなら、収入も増やす努力が必要です。

副業を始めたり、資格取得やスキルアップによってキャリアの幅を広げることで、収入源を複数持つことができます。

収入が増えれば、インフレによる生活圧迫を緩和でき、将来への備えにもつながります。

④長期的な資産形成を意識する

インフレは短期的な影響だけでなく、長期的な資産形成にも関わります。

つみたてNISAやiDeCoなど、税制優遇のある制度を活用して、インフレに負けない資産を育てることが重要です。

時間を味方につけることで、複利の力が働き、資産の成長が加速します。

⑤インフレに強い投資信託や外貨資産を検討

インフレに強い投資信託(インフレ連動債やグローバル株式型など)や、外貨建て資産を持つことで、円の価値下落に備えることができます。

特に円安が進む局面では、ドルやユーロなどの外貨資産が価値を保ちやすく、資産防衛に役立ちます。

インフレによって企業収入が増えればそれだけ業績も良くなり株価にも反映されていきます。資産価値を保つためにも投資は必要ですね。

5.まとめ

資本主義の世界で、持続的に経済成長をするためには、インフレは欠かせません。

つまりは私たちが生きていくには、インフレと上手に付き合う必要があります。

まずは、インフレというものを正しく理解し、現金の価値は不変ではなく時間と共に減っていくと事実を受け止め、自分の将来に向けた資産形成を始めていきましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました